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【Google広告】パフォーマンスを最大限に引き出すP-MAXキャンペーンについて

昨今、ネット上で商品やサービスを購入することも当たり前になり、SNSや検索サイト、YouTubeなどネット上であればどこからでも購入できます。Google広告では様々なタッチポイントに対応しており、検索広告をはじめショッピング広告やディスプレイ広告、ファインド広告など広告枠に応じて広告キャンペーンを用意しています。そんな中、Googleは2021年10月にひとつのキャンペーンでGoogleサービス全般の広告枠へ適切な広告を届けられる【P-MAXキャンペーン】というキャンペーンタイプをローンチしました。

P-MAXキャンペーンと聞いてもWeb広告によくある横文字でよくわからない方も多いと思いますので、今回のコラムではP-MAXキャンペーンの概要について触れていきたいと思います。

P-MAXキャンペーンについて

P-MAXキャンペーンは、パフォーマンス(Performanceの頭文字P)を最大化させるという意味でP-MAXと呼ばれています。P-MAXキャンペーンの要点を簡単にまとめてみました。

  • 目標ベースの1つのキャンペーンでありながらGoogleのあらゆるサービスを対象として、広告主が設定した目標を達成するために広告が配信されます。
  • コンバージョン経路をクロスチャネルで認識できるため、指定したマーケティング目標を考慮し適切なタイミングで効果的な広告が配信されます。
  • ターゲットユーザーが利用しているGoogleサービス上で、常に最善の広告枠に広告を配信します。

従来のキャンペーンでは、Googleの様々なサービスを利用するユーザーへ最適なタイミングで広告配信ができないケースや、コンバージョン経路も各キャンペーンでしか最適化ができませんでした。また、Googleのサービスごとにキャンペーンを分けて管理することも運用上、手間がかかるためP-MAXキャンペーンはより最適化されたキャンペーンだといえます。

P-MAXキャンペーンで広告を掲載できるサービス一覧
※Google提供のサービス資料から引用

P-MAXキャンペーンの特徴

コンバージョンに至る顧客を増やして目標を達成できる

P-MAXキャンペーンでは、オンラインの売り上げ増加だけではなく、見込み顧客の獲得やオフラインの売り上げ増加も達成することができます。1つのキャンペーンで複数の目標を設定することも可能なので、マーケティング課題に対して最適なコンバージョン目標(目標のCPAやROASも含め)を設定することが重要となります。

設定できるコンバージョン目標は以下の通りです。

予算からより多くの価値を引き出せる

P-MAXキャンペーンでは、目標達成のために最も高いROI(投資利益率)を期待できる領域に予算を動的に割り当てることができます。従来のキャンペーンではキャンペーン単位で評価し手動で予算の割り振りをする必要がありましたが、P-MAXキャンペーンでは予算配分を意識する必要がありません。以下の項目がP-MAXキャンペーンではキャンペーン目標を達成するために自動化されます。

  • 入札戦略
  • ターゲティング
  • 検索キーワード
  • 広告クリエイティブ(画像やテキスト内容は設定が必要。アセットが自動化)
  • 掲載箇所
  • アトリビューション

Googleの内部調査に基づくパフォーマンスの平均増加率のデータには、【P-MAXキャンペーンを同等のキャンペーンと一緒に実施した場合、同額またはより低いコンバージョン単価で、コンバージョンを13%以上増加できる】とあるように、費用対効果が改善できると実証されています。

従来キャンペーンとの比較

P-MAXキャンペーンについて、従来キャンペーンとの違いをわかりやすいよう表にまとめました。
ここでの従来のキャンペーンは検索キャンペーンやディスプレイキャンペーンなどを指しています。

P-MAXキャンペーンの注意点

P-MAXキャンペーンはGoogle広告が持つ自動化を最大限に活かして、パフォーマンスを最大限に引き出すことができますが、注意点もあります。以下の注意点を考慮する必要があるので、事前に押さえておくといいでしょう。

  • 広告のリンク先URLは設定次第で拡張されて他のページへランディングすることもある
  • レポートで確認できる項目や数値が従来キャンペーンと比較して限定される
  • 広告設定時に動画を入稿しない場合、静止画をもとに動画が自動生成される可能性がある
  • 除外キーワード設定は基本的に不可(設定はできるが推奨されていない)

リンク先の拡張やクリエイティブの自動生成などパフォーマンスを引き出すための機能がある一方で、ブランドイメージを重要視される企業やある程度広告を管理されたい方はP-MAXキャンペーンの活用が難しいこともありますので、P-MAXキャンペーンの運用については検討も必要です。

まとめ

今回はGoogle広告の最新プロダクト、P-MAXキャンペーンについて触れてみました。Google広告など運用型広告では入札を始めとした自動化が進み、広告運用も手離れが進んでいます。ただ、プロダクトを理解し適切な設定をしなければパフォーマンスを引き出すことはできないので、このコラムをきっかけにP-MAXキャンペーンについて理解を深めていただければ幸いです。