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これでまるわかり!Facebook広告の入札戦略

Facebook広告の運用を軌道にのせるためには、アカウント設計やコンバージョンデータを蓄積させることも非常に重要ですが、広告配信の目的や予算状況に合わせて正しい入札戦略を選択できているかもパフォーマンス向上に寄与します。

「Facebook広告の入札戦略ってそもそも何があるか分からない」
「KPIやCVポイントは決定したけども、適切な入札戦略が分からない」

そのような方は必見ですので、ご一読頂けますと幸いです。

入札戦略を選択する前に…

まず初めに、入札戦略はキャンペーンの目的達成のために、どのように予算を利用して広告の入札を行うかを決定するものです。

入札戦略を正しく選択することで、獲得効率を高めたり、費用対効果を改善させることができます。

ただし、Facebook広告で成果を出すためには、広告配信で最終的に期待している結果を明確にし、「キャンペーンの目的」を適切に選択する事が機械学習のパフォーマンスを発揮させるために重要です。

もし、「キャンペーンの目的」が明確に定まっていない場合は、まずは配信の目的を検討して頂くことをオススメします。

また、読み進めて頂く前に、入札戦略の説明で頻繫に使用される用語を2つ記載しています。ご確認頂き読み進めて頂けると幸いです。

【用語解説】
「結果」…”キャンペーンの目的”で設定できる広告配信に一番期待する成果の数
「最適化イベント」…広告の入札においてシステムが入札する対象の成果

入札戦略について

では、それぞれの入札戦略の内容についてご説明します。

最小単価

予算全額を利用して、結果の最大化を行う入札戦略です。
こちらの入札戦略では、”広告配信への最適化“に指定したイベントを最大限獲得し、その単価が最小になるように入札が行われます。その結果、キャンペーンの目的に応じた結果の最大化を狙うものです。

予算を全額利用してコンバージョン数やリーチ数、クリック数などを獲得したい場合や、まだ配信実績がないアカウントで平均目標達成単価上限や最小ROASの導入前に実際のCPAやROASを知る必要がある場合などにオススメです。

≪注意点≫
①入札オークションの競争度や獲得率の変動によって獲得単価が安定しない可能性があること

参考:最小単価について

平均目標達成単価上限

指定した金額以内に最適化イベントの単価を維持しながら、最大限の結果の獲得を目指す入札戦略です。
例えば、コンバージョン目的のキャンペーンで、最適化イベントを「コンバージョン」、コストコントロールを「200円」に設定した場合、平均CPAが200円を超えない範囲でコンバージョンをできるだけ多く獲得します。
ただし、最適化イベントを「ランディングページビュー」、コストコントロールを「200円」に設定した場合、ランディングページビューあたりの単価が平均200円を超えない範囲でコンバージョンの最大化を目指します。

利益となる獲得単価が明確に決まっている場合や、CV数の獲得よりもCPAを優先して配信を行いたい場合などは使用をオススメします。

配信実績がなく明確なCPAが不明な場合は、一度、最小単価の入札戦略でCPAを明確化させること弊社では推奨しています。

≪注意点≫
①指定した最適化イベントの単価を超えてまでCVを獲得しようとしないため、機械損失が発生する可能性があること
②コストコントロールを下げすぎると配信ボリュームが著しく減る場合があること

参考:平均目標達成単価上限について

入札価格上限(非推奨)

オークション毎の入札価格に上限を設定し配信する入札戦略です。
コンバージョン単価やインプレッション単価、クリック単価が指定の金額を超えないよう入札が行われます。結果の数を制限してしまう入札手法のため、弊社では非推奨としています。

季節やランディングページの変化による獲得率やLTVの試算がされており、入札に制限をかける必要がある場合のみの利用を推奨します。

≪平均目標達成単価上限との違い≫
平均目標達成単価上限では、CPAやCPCなどで指定した金額を”平均”で超えないように入札が行われます。よって、結果を最大化するために指定した金額以上の入札は行われる可能性があります。
一方で、入札価格上限は指定した金額以上の入札は行いません。よって、平均目標達成単価上限よりもCPCやCPAは下がる傾向にありますが。機会ロスが発生しやすい入札手法とも言えます。

≪注意点≫
①“入札価格”に上限を設けることで、配信に大きく制限がかけられるため機会損失が発生しやすい

参考:入札価格上限について

最高値

予算全額を利用して、バリュー(売上)の最大化を行う入札戦略です。
こちらは収益の低いコンバージョンと収益の高いコンバージョンの区別を行い、予算に対して売上の最大化を目指す仕組みのため、最小単価の入札戦略よりも売上とROASが改善する可能性が高い入札戦略です。

アパレルや家電、食品などのECサイトのように商品毎に販売価格が異なる商材についてはこちらの入札戦略がオススメです。

≪注意点≫
①高い収益が見込まれるコンバージョンの獲得を目的としているため、CPAが上がる可能性があること
②「バリュー最適化」の利用が導入条件であること

参考:最高値について

最小ROAS

指定した最小ROASを維持し購入金額の最大化を目指す入札戦略です。
最高値の入札戦略と同様、購入金額の変動が大きい商材などでの活用をオススメします。

特に、費用対効果を重視し配信をしたい場合には役立ちます。

≪注意点≫
①目標ROASを高く設定しすぎた場合、配信量が大きく減少し予算を使い切らない場合があること
②「バリュー最適化」の利用が導入条件であること


参考:最小ROASについて

【補足】最高値と最小ROASの導入条件「バリュー最適化」について

2021年2月現在、利用できるアカウントは最適化対象に「バリューの最適化」を利用できる広告アカウントに限定されています。

導入するためには下記の条件をクリアする必要があります。

《バリュー最適化の導入条件》
①キャンペーンの目的が「アプリのインストール」「コンバージョン」「カタログ販売」になっている
②Facebookピクセルで売上の取得できている
③売上の値が2種類以上あること
④1週間で売上を取得できたクリックスルーの購入イベントが30件以上ある
⑤「カタログ販売」を目的とする場合、商品カタログとFacebookピクセルがリンクされていること
⑥イベントマネージャでウェブイベントの設定を行い、指定のドメインの購入イベントについてバリューへの最適化をオンにしている

※バリューの最適化の利用には十分なコンバージョンデータの確保が必要なため、上記の条件をクリアしていても数週間導入できない場合があります。

参考:バリュー最適化の利用条件
参考:合算イベント測定を使用するためにイベントを設定する

上記条件を満たし、バリュー最適化が利用可能になると、広告セット内の「広告配信への最適化」が「バリュー」へ切り替えることができるようになります。

※2020年2月現在、すでに配信開始しているキャンペーンの場合、「バリュー最適化」に切り替えできない仕様です。
 よって、新規キャンペーン作成or既存キャンペーンのコピーを行い対応する必要があります。

入札戦略の選び方について

もしどの入札戦略を選択するを迷っている方は、下記のチャートを参考に選んで頂くと良いと思います。

最後に

Facebook広告の入札戦略について、選び方から各入札戦略の概要まで紹介させていただきました。他の媒体に比べ入札戦略や最適化イベントなどの設定において選択肢が多いため、正しく内容を理解し状況に応じて適切な設定を行うことで広告効果のパフォーマンス向上に繋がります。
弊社ではFacebook広告の運用もサポートできますので、是非お困りの際はお問い合わせページより気軽にご連絡いただければ幸いです。