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YouTube広告とは?設定できる目標や広告フォーマットを解説

皆さんがYouTubeで動画を見る際に、その動画の開始前や途中、終了後などに動画広告をよく見かけると思います。ユーザー視点では不快に感じる方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、商品やサービスを認知させたり、検索行動を促したり、動画経由で購入を促したりと広告主はマーケティングにおけるKPIを達成するためにYouTube広告を活用することができます。

そんなYouTube広告に関して、本コラムでは設定できる目標や広告フォーマットなどについて解説します。

YouTube広告とは?

YouTube広告とは、アプリ・ウェブに問わずYouTube内に掲載できる動画広告のことを指します。一言にYouTube広告といっても、スキップができない短い動画やスキップ可能な長い動画、YouTubeトップページのフィード上に表示される広告など様々な広告フォーマットがあります。

なお、YouTube上に表示される下記の広告はGoogle広告 ディスプレイキャンペーン(GDN)から出稿されている広告のため、YouTube広告とは違うものだと認識して読み進めて頂けると幸いです。

動画閲覧時の画面右上や表示されているフィード内の広告
(※画面右上の広告枠にはYoutube広告のコンパニオンバナーが表示されることもあり)

動画閲覧中に動画枠内に表示されるオーバーレイ広告(※PCのみ)

YouTube広告で選択できるキャンペーン目標

YouTube広告はGoogle広告から出稿する仕様となっています。ですので、YouTube広告(Google広告 動画キャンペーンとも呼びます)もGoogle広告で選択できるキャンペーン目標の中から選択する仕様になっています。

キャンペーン目標は全部で7種類ありますが、YouTube広告では【来店数と店舗売上の向上】を選択することができないため6種類から選択をします。キャンペーン目標を設定せずに配信設定もできますが、初期設定後にキャンペーン目標を変更することができません。また、キャンペーン目標によって選択できる広告フォーマットも異なりますので、初期設定前にあらかじめキャンペーン目標を理解し決定しておく必要があります。

※Google広告管理画面では、キャンペーン作成時にキャンペーン目標⇒キャンペーンタイプの順に設定するため、来店数と店舗売上の向上を選択するとYouTube広告(動画キャンペーン)を選択することはできません。

 販売促進

  • 販売やコンバージョンにつながる可能性が高いユーザーにアプローチする
  • お客様のサイトを訪れたことがあるユーザーや、購入決定に近い段階のユーザーに働きかける

 見込み顧客の獲得

  • 関連性の高いユーザーに、ニュースレターの配信登録や連絡先情報の提供などを通じて関心を示すよう促す

 ウェブサイトのトラフィック

  • 見込み顧客にウェブサイトへの訪問を促す

 商品やブランドの比較検討

  • 商品のリサーチや購入を検討しているユーザーに、お客様のブランドや商品をアピールする
  • ブランドに関心を示したユーザーに働きかける
  • 今後ブランドや商品を検討してもらえるようユーザーに働きかける

 ブランド認知度とリーチ

  • ブランドを効率的に活用しながら、幅広いユーザーにリーチする
  • 関連性の高いユーザーの間でブランド認知度を高める
  • ユーザーにブランドを知って覚えてもらえるよう多様な広告フォーマットを使用する

参照元:《Google広告 ヘルプ》Google 広告のキャンペーン目標について

動画キャンペーンのサブタイプ

キャンペーン目標を選択すると、次のフェーズで動画キャンペーンのサブタイプを設定します。キャンペーンのサブタイプでは、ユーザーにリーチする方法・キャンペーンの実施場所・キャンペーンで使用可能な広告フォーマットを指定します。広告掲載の目的に合ったものを選びましょう。

動画キャンペーンのサブタイプ一覧

■コンバージョンの促進

行動の促進を重視した広告とターゲティングで、商品の販売や見込み顧客の獲得を促進します。TrueView アクションとも呼ばれます。

■検討段階で働きかける

商品を検討してもらえるよう、スキップ可能な広告や TrueView ディスカバリー広告で働きかけます。

■ショッピング

広告の横で関連する商品を宣伝し、商品情報を表示して、ウェブサイトでの購入を促進します(Google Merchant Center アカウントが必要です)。
TrueView ショッピングとも呼ばれます。

■広告シーケンス

個々のユーザーに特定の順序で広告を表示して、商品やサービス、ブランドのストーリーを伝えます。

■スキップ可能なインストリーム

インプレッションを効率的に獲得できるスキップ可能なインストリーム広告を使って、ユーザーにリーチします。

■スキップ不可のインストリーム

途中でスキップできない 15 秒間の動画広告で認知度を高めます。

■バンパー

途中でスキップできない 6 秒間の動画広告で認知度を高めます。

■アウトストリーム

スマートフォンやタブレットのユーザーにリーチすることを重視して作られた広告を使って、ユーザーの関心をブランドに引き付けます。

■カスタム動画キャンペーン

スキップ可能なインストリーム広告、バンパー広告、TrueView ディスカバリー広告を使って、設定をカスタマイズします。

サブタイプ名対応する
動画キャンペーンの目標
対応する
広告フォーマット
コンバージョンの促進販売促進
見込み顧客の獲得
ウェブサイトのトラフィック
スキップ可能なインストリーム広告
検討段階で働きかける商品やブランドの比較検討スキップ可能なインストリーム広告
TrueView ディスカバリー広告
ショッピング商品やブランドの比較検討スキップ可能なインストリーム広告
広告シーケンス商品やブランドの比較検討
ブランド認知度とリーチ
スキップ可能なインストリーム広告
スキップ不可のインストリーム広告
バンパー広告
の3種類から特定の順序でて配信
スキップ可能なインストリームブランド認知度とリーチスキップ可能なインストリーム
スキップ不可のインストリームブランド認知度とリーチスキップ不可のインストリーム
バンパーブランド認知度とリーチバンパー広告
アウトストリームブランド認知度とリーチアウトストリーム
カスタム動画キャンペーン目標を設定せずにキャンペーンを作成スキップ可能なインストリーム広告
バンパー広告
TrueView ディスカバリー広告

参照元:《Google広告 ヘルプ》動画キャンペーンの目標について

YouTube広告の広告フォーマット

最後にYouTube広告で使用できる広告フォーマットについて触れていきます。
利用可能な動画広告フォーマットは次のとおりです。

  • スキップ可能なインストリーム広告
  • スキップ不可のインストリーム広告
  • TrueView ディスカバリー広告
  • バンパー広告
  • アウトストリーム広告
  • マストヘッド広告

スキップ可能なインストリーム広告

スキップ可能なインストリーム広告の画像
≪Youtubeヘルプ≫動画広告フォーマットの概要から引用

■広告フォーマットの仕組み

動画の前後、または途中で再生される動画広告です。5 秒が経過すると、広告をスキップするオプションが動画枠内の右下に表示されます。

■広告フォーマットの表示場所

  • YouTube 動画再生ページ
  • Google 動画パートナー上のウェブサイトやアプリ

Google 動画パートナーとは、YouTube 以外でもユーザーに動画広告を表示できる、質の高いサイト運営者またはパブリッシャーのウェブサイトやモバイルアプリのことです。

■料金

スキップ可能なインストリーム広告では、主に動画視聴に対して料金が発生します。

上限広告視聴単価(上限CPV)
ユーザーが動画を 30 秒間(30 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴したか、30 秒経つ前に動画を操作した場合に料金が発生します。動画の操作にはCall-to-Action オーバーレイやカード、コンパニオン バナーのクリックなどが含まれます。

なお、キャンペーンで設定する入札戦略を目標インプレッション単価、目標コンバージョン単価、コンバージョン数の最大化を選択している場合には、インプレッション数に基づいて料金が発生します。これをCPM課金(広告表示1,000回に対する料金)と呼びます。

■この広告フォーマットを使用する際に選択するキャンペーン目標

  • 販売促進
  • 見込み顧客の獲得
  • ウェブサイトのトラフィック
  • ブランド認知度とリーチ
  • 商品やブランドの比較検討

: この広告フォーマットは、Google 広告で [目標を設定せずにキャンペーンを作成する] を選択した場合にも使用できます。

スキップ不可のインストリーム広告

■広告フォーマットの仕組み

動画の再生前、再生中、または再生後に再生される 15 秒以下の動画広告です。この広告をユーザーがスキップすることはできず、動画全体でメッセージを伝えることができます。

■広告フォーマットの表示場所

  • YouTube 動画
  • Google 動画パートナー上のウェブサイトやアプリ

■料金

目標インプレッション単価制(t-CPM)
広告の表示回数に基づいて課金されます。広告表示1,000回あたりにかかる料金の目標値を設定することでその金額を達成するために広告掲載の入札に参加をします。

■この広告フォーマットを使用する際に選択するキャンペーン目標

  • ブランド認知度とリーチ

: この広告フォーマットは、Google 広告で [目標を設定せずにキャンペーンを作成する] を選択した場合にも使用できます。

TrueView ディスカバリー広告

■広告フォーマットの仕組み

動画のサムネイル画像とテキストで構成されます。広告のサイズや表示形式は表示先によりますが、ユーザーがクリックすることで再生される点は他の広告フォーマットと共通です。動画は、YouTube の動画再生ページまたはチャンネル ホームページで再生されます。

■広告フォーマットの表示場所

  • YouTube 検索結果
  • YouTube の関連動画の横
  • モバイル版 YouTube のトップページ

■料金

ユーザーがサムネイルをクリックして広告を視聴した場合のみ課金されます。

■この広告フォーマットを使用する際に選択するキャンペーン目標

  • 商品やブランドの比較検討

: この広告フォーマットは、Google 広告で [目標を設定せずにキャンペーンを作成する] を選択した場合にも使用できます。

バンパー広告

■広告フォーマットの仕組み

動画の再生前、再生中、または再生後に 6 秒以内で再生される広告フォーマットです。この広告をユーザーはスキップすることはできません。

■広告フォーマットの表示場所

  • YouTube 動画
  • Google 動画パートナー上のウェブサイトやアプリ

■料金

目標インプレッション単価制(t-CPM)
広告の表示回数に基づいて課金されます。広告表示1,000回あたりにかかる料金の目標値を設定することでその金額を達成するために広告掲載の入札に参加をします。

■この広告フォーマットを使用する際に選択するキャンペーン目標

  • ブランド認知度とリーチ

: この広告フォーマットは、Google 広告で [目標を設定せずにキャンペーンを作成する] を選択した場合にも使用できます。

アウトストリーム広告

■広告フォーマットの仕組み

音声なしで再生が開始され、ユーザーが動画をタップするとミュートが解除されます。アウトストリーム広告は、ユーザーがアクションを起こして初めて料金が発生するので、効率的に動画のリーチを拡大することが可能です。

■広告フォーマットの表示場所

モバイル専用広告で、Google 動画パートナー上のウェブサイトやアプリにのみ表示されます。YouTube には広告が表示されません。

アウトストリーム広告は、さまざまなモバイルの広告枠に配信できます。

ウェブサイトの場合、アウトストリーム広告はバナーの広告枠に表示されます。モバイルアプリでは、アウトストリーム広告はバナー、インタースティシャル、インフィード、ネイティブ形式で表示され、縦向きモードと全画面モードの両方に対応しています。

■料金

視認可能なインプレッション単価(vCPM)に基づいて請求が行われるため、動画再生が 2 秒以上視聴された場合にのみ料金が発生します。

■この広告フォーマットを使用する際に選択するキャンペーン目標

  • ブランド認知度とリーチ

: この広告フォーマットは、Google 広告で [目標を設定せずにキャンペーンを作成する] を選択した場合にも使用できます。

マストヘッド広告

マストヘッド広告は、これまでの広告フォーマットとは少し異なり予約型の広告になります。オークションでの広告表示ではなく、YouTube ホームフィードの目立つ位置にすべてのデバイスで商品やサービスを宣伝できるので、大幅なリーチ拡大や認知度向上を実現することができます。

■広告フォーマットの仕組み

パソコン

  • マストヘッド広告は、YouTube ホームフィードの上部で最大 30 秒間音声なしで自動再生されます。マストヘッド広告はワイドスクリーンまたは 16:9 のアスペクト比の形式で表示できます。右側には情報パネルがあり、チャンネルのアセットが自動的に使用されます。オプションで、このパネルに最大 2 つのコンパニオン動画を含めることができます。ミュートアイコンをクリックすると、動画の音声を有効にできます。
  • 自動再生が終わると、メインの動画はサムネイル表示になります。動画またはサムネイルをクリックすると、その動画の YouTube 再生ページに移動します。

モバイル

  • マストヘッドの注目動画は、YouTube アプリまたはうYouTubeのウェブサイト のホームフィードの上部で音声なしで自動再生されます。動画の時間に制約はありません。
  • モバイルのマストヘッド広告には、動画サムネイル、カスタマイズ可能な見出しや説明テキストのほか、任意のリンク先(Call to Action / CTA)のテキストが表示されます。また、チャンネル名とチャンネル アイコンは広告主様のチャンネルから自動的に取得され、広告をクリックすると、YouTube 動画の再生ページに遷移します。

テレビ画面

  • マストヘッド広告の注目動画は、テレビ向け YouTube アプリのホームフィードの上部で音声なしで自動再生されます(サポートされている場合)。動画の時間に制約はありません。マストヘッド広告はワイドスクリーンまたは 16:9 のアスペクト比で表示できます。テレビのリモコンを使用して、広告を操作するも可能です。自動再生が終わると、メインの動画はサムネイル表示になります。動画またはサムネイルをクリックすると、動画再生ページに移動し、全画面で見ることができます。
  • テレビ画面のマストヘッド広告に行動を促すフレーズを追加することはできません。

■料金

マストヘッド広告は予約制での料金になるため、レートの見積もりとキャンペーンのインプレッション目標については、Google サポートチームに問い合わせる必要があります。弊社からも問い合わせが可能なので、問い合わせページよりご連絡ください。

注: テレビ画面のマストヘッド広告は、インプレッション単価(CPM)制でのみ予約できます。

参照元:≪Youtubeヘルプ≫動画広告フォーマットの概要

まとめ

本コラムでは、YouTubeの設定できる目標やそれに伴う広告が表示される場所や料金、広告フォーマットについて触れました。広告主のマーケティング目標を達成するために様々な機能が用意されていますので、まだYouTube広告を取り組んだことのない方はこの機会に一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?