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【初心者必見】You Tube広告のサブタイプを徹底解説!

「You Tubeに広告を出したいけど、どの種類を選べばいいの?」――そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
実は、You Tube広告には目的や表示方法に応じた「サブタイプ」があり、どれを選ぶかで成果が大きく変わります。
今回はそんなサブタイプの特徴や入札戦略をまとめました。サブタイプ別配信面一覧もあるのでぜひ参考にしてみてください!

キャンペーンのサブタイプ

サブタイプとは、You Tube広告を配信する際に何を目的に配信するかを設定する項目です。
ここで何を選択するかによってユーザーにリーチする方法や配信面、入札戦略などが変わってきます。また、項目によってはデマンドジェネレーションの配信設定画面に切り替わります。

サブタイプ一覧

では、それぞれのサブタイプについて具体的に見ていきましょう。

動画再生回数

動画をしっかりと視聴してもらう、もしくはクリックなどのアクションをしてもらうことを目標としたサブタイプです。
以前VVCと呼ばれていた動画視聴キャンペーン(Video View Campaign)に対応するのがこの動画再生回数になります。

■使用できる配信面
 スキップ可能なインストリーム広告
 You Tube ショート広告
 インフィード広告

■入札戦略
 目標広告視聴単価制(マルチフォーマットより前は上限広告視聴単価制)

効果的なリーチ

より多くのユーザーにリーチして認知拡大することを目標としたサブタイプです。一つの広告を設定することで複数の配信面へ配信することも可能です。

配信面を1つ~複数選択できます

VRCと呼ばれる動画リーチキャンペーン(Video Reach Campaign)と近いものがこちらになります。以前、サブタイプで動画リーチキャンペーンがあった際は、その中にさらに『効果的なアプローチ』か『スキップ不可のインストリーム』を選ぶ項目がありましたが、今はこの『効果的なアプローチ』のかわりにサブタイプ欄に『効果的なリーチ』があります。また、それ以前にはTrue Viewリーチとも呼ばれていました。

■使用できる配信面
 バンパー広告
 スキップ可能なインストリーム広告
 インフィード広告
 You Tube ショート広告

■入札戦略
 目標インプレッション単価

フリークエンシー目標設定

同一ユーザーに、週もしくは月あたりに何回広告を表示させたいかというフリークエンシー設定ができるサブタイプです。
フリークエンシーを設定することで同一ユーザーに無駄に多く配信することを防ぎ、その分リーチを広げられたり、同様の動画を何回も見ることによるユーザーの印象悪化を防ぐこともできます。

■使用できる配信面
 バンパー広告
 スキップ可能なインストリーム広告
 スキップ不可のインストリーム広告
 インフィード広告
 You Tube ショート広告

■入札戦略
 目標インプレッション単価

スキップ不可でのリーチ

バンパー広告またはスキップ不可のインストリーム広告を使用して、より多くのユーザーにリーチすることを目標としたサブタイプです。
スキップ不可のインストリーム広告を配信する場合、動画を最後まで見てもらえるため、伝えたいメッセージをすべて伝えることができます。その一方で、ユーザー側は強制的に広告を見せられることで不快感を感じる可能性があるため、配信する際には注意が必要です。

効果的なリーチの説明の際にも出てきた、VRC(動画リーチキャンペーン)ですが、その中の『スキップ不可のインストリーム』がこちらになります。

■使用できる配信面
 バンパー広告
 スキップ不可のインストリーム広告

■入札戦略
 目標インプレッション単価

コンバージョン促進

購入やページ遷移など、設定したコンバージョンをとってくることを目標とするキャンペーンです。
従来の動画アクションキャンペーン(VAC)のことを指し、現在ではデマンドジェネレーションの動画広告、コンバージョン獲得目標としての配信となります。配信面は大きく変わりませんが、他のサブタイプと異なり、デマンドジェネレーションの設定画面や入札戦略が適用されるため、注意が必要です。

また、デマンデマンドジェネレーションで配信面が選択できるようになったため、You Tube面としてはインストリーム広告、You Tube ショート、インフィード広告、ほかにもDiscoverやGmailの中から配信したい面を選択して配信することもできます。

デマンドジェネレーションならYou Tube以外にも配信可能

■使用できる配信面(デマンドジェネレーションとして配信)
 インストリーム広告
 You Tube ショート
 インフィード広告

■入札戦略
コンバージョン数の最大化
コンバージョン値の最大化
クリック数の最大化

広告シークエンス

インストリーム広告を特定の順序で配信することで、メッセージ性を伝えることを目標とするキャンペーンです。複数の動画をストーリー仕立てにしていたり、テーマごとに動画を分けてブランドのイメージを伝えたりする際に効果的です。
広告シーケンスでは、いくつかのテンプレートも用意されているので、ユーザーにどう伝えたいかで使い分けてみて下さい。

シーケンステンプレート一覧

■使用できる配信面
 スキップ可能なインストリーム広告
 スキップ不可のインストリーム広告
 バンパー広告

■入札戦略
 目標インプレッション単価

オーディオ

主に音楽やポッドキャスト、またオーディオコンテンツなどを聴いているユーザーにアプローチできるサブタイプです。一方で、配信面はYou TubeおよびYou Tube Musicでオーディオプラットフォームを使用しているか、音声を聴くことに集中しているユーザーにリーチします。音声メインにはなりますが、You Tube上で映像が流れることもあるので、映像が真っ暗、もしくは簡素すぎるクリエイティブにならないよう注意しましょう。

■使用できる配信面
 オーディオ広告(音声メインで配信)

■入札戦略
 目標インプレッション単価

サブタイプ別配信面一覧

それぞれのサブタイプと配信面をまとめると以下の表のようになります。

アップデートされた『マルチフォーマット』とは

2025年より「再生回数」をサブタイプとして選んだ際、マルチフォーマット広告が必ず適用されるようになりました。これに伴い、従来の上限広告視聴単価が廃止され、入札戦略として目標広告視聴単価が使用されます。この二つの違いは下の入札戦略のところで詳しくご説明します。

マルチフォーマット広告を使用すると、一つの広告グループでスキップ可能なインストリーム広告、インフィード広告、またはYou Tube ショート広告に表示することができます。広告パフォーマンスが最も高い場所を自動で判断して表示してくれるため、視聴回数が最大40%増加するとされています。従来通りスキップ可能なインストリーム広告だけ、など一つの配信面だけに配信することも可能です。

マルチフォーマット広告の配信面

一方でマルチフォーマットになったことで長い広告見出しや説明文が必須となりました。そのため動画の用意だけでなくテキストも用意するようにしましょう。

You Tubeの入札戦略

入札戦略とは、広告出稿の際、出稿の目的に合わせて入札の方法や価格を設定する手法のことを言います。各サブタイプの特徴にも記載しましたが、どのサブタイプを選ぶかで、この入札戦略も変わってきます。

You Tube広告の入札戦略は現在、目標広告視聴単価制と目標インプレッション単価制の2種類あります。この二つはどのタイミングで課金されるか(広告費が発生するか)の違いになります。

目標広告視聴単価制

目標広告視聴単価制とは、サブタイプで「動画再生回数」を選択した際に適用される入札戦略で、一回の広告視聴(一定時間以上の視聴もしくはアクション)に対して課金されます。アクションにはCall-to-Action オーバーレイやカード、コンパニオン バナーのクリックなどが含まれます。
広告視聴とみなされる時間やアクションは配信面によって異なります。

・インフィード広告
  30秒以上視聴、もしくは30秒未満の動画なら最後まで視聴
  広告に対してクリックなどなんらかの操作を行う
・インストリーム広告
  広告の自動再生で10秒以上視聴、もしくは10秒未満の広告の場合は最後まで視聴
  動画のサムネイルをクリックして動画広告を視聴
・YouTubeショート広告
  10秒以上視聴、もしくは10秒未満の広告の場合は最後まで視聴
  カスタム外部リンク(CTA)をクリック

また目標広告視聴単価制では1回あたりの広告視聴での単価の『目標値』を設定します。設定した目標値に基づいてできるだけ多くの視聴回数を獲得できるように調整されます。
配信した広告単価の平均値が目標値よりも下回るように配信されますが、あくまで目標値なので、1回あたりの配信単価が目標値の金額を上回って配信されることもあります。

マルチフォーマットより前は上限広告視聴単価制というものが使われていました。上限広告視聴単価制とは1回あたりの広告視聴の単価の『上限値』を設定する入札戦略になります。上限広告視聴単価制では1回あたりの配信単価が設定した上限値を上回ることはありません。
現在は選択することができませんが、過去に作成されたキャンペーンでは上限広告視聴単価制が使用されている場合もあるので注意が必要です。

目標インプレッション単価制

目標インプレッション単価制とは、「効果的なリーチ」、「フリークエンシー」、「スキップ不可でのリーチ」、「シーケンス」、「オーディオ」のサブタイプに適用され、広告が1,000回表示されるごとに課金されます。広告表示1,000回あたりにかかる料金の目標値を設定することができ、設定した目標値に基づいてできるだけ多くのユニークリーチを獲得できるよう調整されます。

バンパー広告やスキップ不可のインストリーム広告など、最後まで見ることが前提となっている配信面では、こちらの目標インプレッション単価制でのみ配信することができます。

※マストヘッド広告は運用型ではなく予約型の広告なので、上記とは異なる課金形態となります。

まとめ

You Tube広告には複数のサブタイプがあり、それぞれ「どこに出るか」「どんな目的に向いているか」が異なります。
はじめは難しく感じるかもしれませんが、基本を押さえれば効果的な運用につながります。ぜひ試してみてください!