検索広告におけるキーワードのマッチタイプについて

2020.12.08

• 検索広告

※本コラムは2020年12月時点の内容のため、ご覧頂いているタイミングによっては最新の仕様ではない可能性がございます。

　検索広告では広告主が任意で指定した語句で検索された際に、商品やサービスをアピールすることができます。本コラムでは、その指定する検索語句に関してどのような仕組みで広告が掲載されるかをご紹介します。

検索キーワードとは

　検索キーワードとは商品やサービスを表す単語やフレーズで、いつどこに広告を表示するかを決定する要素のことを指します。その設定したキーワードと実際に検索されたキーワードとの関連性の高さやキーワードのマッチタイプに基づいて広告が掲載されます。

検索キーワードのマッチタイプについて

　マッチタイプの設定によってどのような検索語句で広告が表示させるかをハンドリングできるため、次のセクションからマッチタイプについて説明します。

参照元：Google広告　キーワードのマッチタイプについて

部分一致

　部分一致とは、キーワードで指定した語句だけでなく、そのキーワードに関連するパターンに対しても広告が表示されるマッチタイプです。部分一致で設定したキーワードに対して、下記のような検索語句はすべて広告表示の対象となります。

• 類義語、誤字、送り仮名の違い
• 多少の言葉のゆれ
• 関連性のある語句
• キーワードに関連するパターン

　意図していない検索語句に対しても広告が表示されてしまうのではないかと捉えられがちな部分一致ですが、部分一致でキーワードを設定するメリットもあり下記にまとめてみました。

絞り込み部分一致

※Google広告の絞り込み部分一致は2021年7月に廃止され、新たな動作をするフレーズ一致に組み込まれます。詳細はこちらのコラムをご覧ください。※

　絞り込み部分一致では、部分一致よりも細かいキーワードの調整が可能です。任意のキーワードの前に「+」の記号を付けることで（例：+靴）そのキーワードやそのキーワードの類似パターンが含まれる場合に広告掲載の対象となります。
この類似パターンには下記のようなキーワードが対象となります。

• 誤字、送り仮名の違い
• 多少の表記のゆれ
• 略語、英単語ではさらに単数や複数の違い
• 関連性のある語句
• 語形の変化（例: 「floor」と「flooring」）、頭文字などの短縮形
• 一部語句を省略した表現、類義語、言い換え、同じ意味を持つキーワードのパターン

　絞り込み部分一致では、個々の検索用語の類似パターンだけでなく、キーワード全体の類似パターンに対しても広告が配信されます。

　「+大阪 +賃貸 +マンション」の例に挙げると、「大阪の賃貸アパート」のようなキーワード全体に関連性のある検索語句には広告が表示される可能性があります。しかし、「マンション」や「大阪　マンション経営」のようなキーワード全体に関連性のない検索語句には広告が表示されません。

　絞り込み部分一致を設定するメリットは、部分一致よりも絞り込んで広告を表示させるため、広告との関連性が高まりクリック率の向上が見込める点です。部分一致よりも広告表示させる検索語句をコントロールしやすいのが特徴です。

参照元：Google広告　絞り込み部分一致について

フレーズ一致

※Google広告のフレーズ一致は2021年7月に仕様変更があり、下記の内容と仕様が異なります。詳細はこちらのコラムをご覧ください。※

　フレーズ一致では、指定したフレーズそのものやフレーズの類似パターンか、フレーズの前後に他の語句が含まれる検索語句に対して広告が表示されます。
フレーズ一致では、語句の順序が重要になります。フレーズ一致で設定した語句の順番と異なった順番で並んだ検索語句には広告が表示されません。
ただ、語句の順番が変わったとしてもフレーズの意味が変わらない場合は、広告が表示される可能性があります。

　フレーズ一致のマッチタイプが役立つケースは、広告で設定している広告文とフレーズ一致で設定したキーワードを統一することでより関連性の高い広告を表示させることができます。その結果、ユーザーが必要としている情報を提供できるので、クリック率の向上や目標としているアクションに繋げることができます。

参照元：Google広告　フレーズ一致について

完全一致

　完全一致とは、指定したキーワードと完全に一致する場合とその類似パターンの検索がされた場合のみに広告が表示されます。完全一致の類似パターンは、つづりの間違いや送り仮名、文法の違いを指します。イメージとしては、完全一致で指定したキーワードと意味が一緒の場合しか広告が表示されません。

　完全一致のマッチタイプを使用するメリットとしては、マッチタイプの中で一番広告表示を限定できるため、そのキーワードに関心のあるユーザーのみに訴求ができる点です。そのため完全一致で登録しているキーワードが商品・サービスとの関連性が高ければ、他のマッチタイプと比較するとクリック率やコンバージョン率が高くなる傾向があります。
　広告予算に限りがあったり、広告を表示させるキーワードを限定的にしたい広告主は利用したいマッチタイプです。

参照元：Google広告　完全一致を使用する

　以上、4種類のマッチタイプについてご紹介しました。実際に指定したキーワードごとに設定するマッチタイプでどのような検索語句だと広告が表示されるか表にまとめてみました。

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▼表示「される可能性のある」検索語句▼

登録キーワード	部分一致	絞り込み部分一致	フレーズ一致	完全一致
大阪 求人	大阪 アルバイト 心斎橋 飲食店 バイト 梅田 正社員 採用	大阪の高収入求人 大阪学生アルバイト 大阪 派遣 求人	大阪 求人 保育士 高収入 大阪 求人	おおさか 求人 大阪の求人 求人 大阪
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▼表示「されない」検索語句▼

登録キーワード	部分一致	絞り込み部分一致	フレーズ一致	完全一致
大阪 求人	東京 求人 大阪 マンション賃貸 アルバイト 求人	難波 求人 求人広告 媒体	大阪 介護士 求人	大阪 求人 高収入
ナイキ 靴	ナイキ 正社員求人 ミズノ 運動靴 サッカーのスパイク	ナイキ スニーカー スパイク ナイキ	ナイキ メンズ シューズ	ナイキ レディース 靴
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除外キーワード

　除外キーワードを設定することで、指定した語句が含まれる検索が行われた際に広告を表示させない設定ができます。そのため、商品やサービスに関連性の低い語句が検索に含まれる際に広告表示させず、広告の費用対効果を高められます。
　除外キーワードにも3 種類のマッチタイプがあり、マッチタイプによって広告の表示をコントロールすることができます。

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▼マッチタイプ別の除外キーワード設定で表示されない検索語句▼

登録キーワード	部分一致	フレーズ一致	完全一致
メンズ 帽子	人気 メンズ 帽子 メンズ 帽子 通販 帽子 メンズ	人気 メンズ 帽子 メンズ 帽子 人気	メンズ 帽子

参照元：Google広告　除外キーワードについて

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除外キーワード設定は検索広告の運用において重要です。

部分一致のマッチタイプでキーワードを設定している場合、クリックを獲得できているが商品やサービスに関連性が低く、目標としているアクションに繋がらないということもあります。その場合には、除外キーワード設定が有効です。

　博多のホテルを運営する広告主がWeb宿泊予約してもらいたい目的で【福岡 ホテル】の部分一致を設定していた場合、【小倉 ホテル】【久留米 旅館】という検索語句でも広告が表示されてしまう可能性があります。

　その場合は、【小倉】【久留米】をフレーズ一致の除外キーワードで設定することをオススメします。こちらを設定することで、福岡を含む検索には広告を表示でき、小倉や久留米が含まれる検索された際には広告が表示されません。このように対応することで、機会損失は防ぎつつ、関連性の低い語句には広告を表示させず、費用効果改善に繋げることができます。

まとめ

　キーワードのマッチタイプ選定によって広告を表示できる検索語句が大きく変わるので、検索広告においてマッチタイプを理解することが重要であると本コラムを通じて理解して頂けたのではないかと思います。